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良性発作性頭位めまい

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耳石が三半規管に入って起きるめまいです

耳石を溶かす薬はありません。(もし、耳石が薬で溶けると加速度や重力を感じることができなくなり、もっとひどいことが起こります)

めまいで病院を訪れる人で一番多い疾患と言われます。

三半規管の名の通り、左右に3つずつの半規管(頭部の回転運動のセンサーです)があります。

三半規管の根っこの部分にある、頭部の水平運動のセンサーである卵形嚢にはもともと耳石が存在します。

この耳石が何らかの原因で剝がれて三半規管に迷入し、頭位が変わる度に耳石が重力で下に移動してめまいを起こします。

当然のことですが、どの三半規管に迷入したかによって、頭がどの方向に動くと耳石がどの方向に動くのか決まっています。さらに、耳石が動く方向と眼振の方向は決まっています。

頭を色々な方向に動かしてみて、出現する眼振を観察する以外にBPPV(良性発作性頭位めまい)を正しく診断する方法はありません。

通常のBPPVは次の3つのタイプのいずれかです。

①後半規管結石症:有名なエプリー法と言われる治療で5分ほどで治ることが多いタイプです。左右どちらかの後半規管に耳石が入り込んで起きるもので、世間ではこのタイプが一番多いと言われています。耳石が動いているものではエプリー法で5分ほどで治ります。患側が左右どちらかで治療方法も逆方向になりますので、眼振検査で診断確定(本当にこの病気?左か右か?)されていることが大事です。

➁外側半規管結石症:本当はこのタイプが一番多いのです。大きな病院での統計で一番多いと言われる①の後半規管結石症に比べて、解剖学的理由により自然に治る可能性が高いこのタイプは当院のような患者さんに身近な診療所では最も多いタイプです。眼振検査で患側が右か左か判ればレンパート法と呼ばれる治療で5分ほどで治ります。5分で治らなくても7日間位で自然に治る方が多いので、大きな病院に行かれる方は少ないのです。(大きな病院へ行かれる前に治る人が多いので、大きな病院の統計では①が多いのです。他の診療所のホームページで①が最も多いと書かれたものを見かけますが、恐らくは噂を鵜呑みにされて表示されているだけで、自院ではエビデンスのある検査をされていないものと判断します。ぜひそこの医師に確認してみて下さい。

③外側半規管クプラ結石症:➁のタイプは半規管の中で耳石が重力方向に動くものですが、このタイプはクプラと呼ばれる半規管の神経を覆っている物質に耳石が接着した状態になったものです。頭の向きによる耳石の神経に対する影響は➁の場合と逆になり、眼振も逆になります。このタイプはレンパート法を行っても治りません。また、似たような眼振は脳が原因で起きる中枢性めまいでも観察されることがあります。

①と➁のタイプは頭部が静止している時は耳石も動きませんので、めまいは起きません。また、耳石が動く方向によって眼振の方向も変わります。メニエル病では眼振方向は変わりません。BPPVをメニエル病と言われた人や、メニエル病をBPPVと言われた人があります。眼振を観察しないで診断をされるとそういう誤りが起き、患者さんはめまい難民となり、永い間苦しむことになります。

エプリー法が難しい方は下図の上段又は下段の動きを、各位置10秒10往復朝晩実施しても同様の効果があるようです。

  

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