濃厚接触者の方で症状のある方へのPCR検査について
兵庫県では神戸市と姫路市にお住まいの方については、医師の判断で、検査を省略して「疑似症」として保健所に届け出ることが可能になっています。届出の後の取扱いは実際のPCR検査後に陽性になった方と同様です。後の取扱いで不利になることはないようです。
当院では症状のある濃厚接触者の方の検査結果は90%位の方が陽性です。PCR検査の感度が70%位と言われる中で驚異的な陽性率と思われ、陰性であった10%位の方も感染していたことが疑われ、当院では「疑似症」の取扱いは妥当適切と考えています。検査が非常に混みあっているようで、結果判明に数日を要している現状では、この取扱いが隔離期間の短縮や、万一重症化した時の対応の迅速化にも役立つと考えています。
診療費用についても、「疑似症」で自宅療養になった方への公費の適応範囲拡大があったと2月11日付で兵庫県医師会から連絡がありました。診察料やトリアージ料、薬代等も公費負担となるそうです。患者さんの自己負担金額はその分軽減されます。 「疑似症」の取扱いをしないでPCR検査を受けられる方にはこの取扱いはなく、検査料のみが公費負担となり、その他の費用についてはご加入の保険制度に従った自己負担が生じるそうです。また、検査が陰性であっても隔離が中止されるわけでもありません。
現在のところ、神戸市以外にお住まいの方にはこの取扱いはなく、PCR検査を受けて頂く対応になります。
市販の抗原検査キット等で陽性になった方についても、陽性を示すものを示して頂ければ「疑似症」としての取扱いは可能です。陽性結果をスマホ等で撮影されたものでもよいそうです。抗原検査キットで陽性の方は99%の方が感染していると言われ、逆に感染している方でも50%の方が陰性になると言われています。PCR検査でも感染している方の30%が陰性になると言われます。
※旅行等の前に検査を希望する方が多くいらっしゃるようですが、検査陰性イコール安全ではありません。旅行してはいけない方を見つけるのに役に立つ検査であると考えられるようにお願いします。